それなりの注目を集めていた
出会い系の援助交際を真正面から取り扱った映画があるのをご存知でしょうか。岩井俊二監督作品『リリイ・シュシュのすべて』で、2001年に公開されました。当時、援助交際は減りつつはあったものの、まだゼロではなかった時代です。しかしこの映画の公開を機に、援助交際の報道も、検挙数も、激減したといわれています。それだけの影響力を持つこの映画、どんな作品かというと――もとは、インターネットを使って不特定多数が自由に書き込める掲示板形式をとった、小説なんです。
リレー小説といった感じでしょうか。ベースとなる話は岩井監督が書き込んでいくのですが、それに対して一般の人たちがどのような反応をするのか、どのような書き込みをするのかで、物語の結末すらわからないという興味深い試みでした。そしてこの作品には、いじめや殺人のほか、援助交際 サイトもモチーフのひとつとして登場するのです。
誰もが参加できるからこそ、当時の若い世代の中ではそれなりの注目を集めていたようで、「実験小説」としてある程度の完成をみたあと、改めて映画版が作られることとなり、冒頭の事態となりました。このことを考えるとき、映画の社会に与える影響の大きさにただただ圧倒されるのみです。ちなみに岩井監督は、「遺作を選べるとしたらこれにしたい」と述べるほど、この作品に対する思い入れが強いようです。
タグ
2011年12月27日 | コメントは受け付けていません。|
カテゴリー:投稿

